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無限のパールカラー

アクセサリーパールならではの、本真珠にはない多彩な色の数々。メーカーによっては、何百色ものカラー数を取り揃え、顧客はそのカラーナンバーを指定して発注することとなります。また、顧客からの指定色もあり、その色に合わせて調色をすることも可能。“いずみパール”の対応力の幅の広さともいえます。しかしその裏では、職人たちの手により、並々ならぬ試行錯誤が繰り返され、日々新しい色が生まれては消えています。その積み重ねられた技術こそが、無限のパールカラーを誕生させています。

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日本独自のパールカラー”キスカ”

”Kiska”というパールカラーをご存知でしょうか?日本のアクセサリーパール市場で最も普及しているパールカラーです。海外顧客からも”Kiska”と指定してオーダーが入って来るほどのカラー名なのです。

どのような色かと言えば、世界的にはアクセサリーパールのカラーは、概ねホワイト色とそのホワイト色にカラーリングしたもので構成されることが多いのですが、”Kiska”は、それらとは一線を画し、万人に好まれ支持される色合いでありながら、その他のカラーより光沢感のあるカラーなのです。

アメリカ、ヨーロッパ等からも強い支持を得てきた日本特有のカラーで、いわば、日本発信の世界的業界カラー用語と言えるのかもしれません。ではなぜ、カラー名として聞きなれない「キスカ」というカラー名なのでしょう?

それは、日本の真珠業者が初めて”Kiska”カラーを考案し、海外バイヤーのもとへそのパールを船積みするとき出帆した船の名が、「キスカ丸」だったことから、それ以降そのカラーを「キスカ」と呼ぶようになったそうです。以来、わたしたち業者間の中でもその技法とカラー名が浸透し、世界的にも業界カラー用語として定着して行きました。

今日に至るまで人気を呼び、定着してきた過程を鑑みると、いかに”Kiska”というカラーが顧客及び消費者からの支持を得、愛されてきたかということがわかり、輸出と共に歩み続けてきた“いずみパール”の歴史が垣間見えるエピソードとも言えるでしょう。